階上町寺下地域 /Terashita Area of Hashikami Town
青森県三戸郡階上町の寺下地域は、奈良時代の神亀元年(724年)から5年をかけてに創建された應物寺に由来する寺下観音を中心とした地域です。
文治2年(1186年)に経津主命を観音堂に併せて祀ったことから、神仏混淆の聖地として長く崇信されてきました。
寺下観音は寛保3年(1743年)に定められた、現在の青森県東部から岩手県北部にかけての旧地名・糠部郡に点在する観音信仰の聖地33カ所による「奥州南部糠部三十三カ所観音霊場」の一番札所ともなっていて、多くの参拝者が訪れています。
階上町は推定樹齢800年から1,000年級の巨木・古木も多数点在していることから「巨木の郷」とも呼ばれますが、階上町ウェブサイトでも紹介されている巨木・古木のうち、4本が寺下観音・潮山神社にあります。そのほかにも、参道のスギ並木や、イチョウ、モミのほか、沢に多いトチ、カツラ、サワグルミなど多様な樹木もあります。渓流にはイワナもいて、夏にはヒメボタルを見ることもできる、自然豊かなところです。
近年では、「三陸復興国立公園」にも編入され、「みちのく潮風トレイル」のルートにもなり、その注目度は年々高まっています。